双子探偵Biz男とCafe子、ITの謎を解く
Part 1: Bluetooth編
(biZPress 2000 VOL1 : 2000/12/1発行)
前振り
Biz男とCafe子は中学生、双子なのだが、小さい時に両親が離婚して
生き別れになり、Biz男は大阪、Cafe子は札幌で育った。最近、
ひょんな事から札幌で一緒に暮らす事になった。ひょんなことから知り合った
びず太は、いつも寝ている貧乏探偵、だが、何故かいろんな事を知っており、
謎の男である。
- Biz男:
- おいCafe子、テレビのリモコン知らんか?
- Cafe子:
- 目の前にあるでしょ。リモコン、ていえばBluetoothって、知ってる?
- Biz男:
- おお、あったあった、サンキューな。え、Blue tooth?なんやそれ、フッ素
歯磨きし過ぎた歯のことか?
- Cafe子:
- は、なに言ってんの。リモコンみたいに使えるようになる技術らしいよ。
- Biz男:
- なんか、面白そうやな、ちょっと調べてみよか。
- Cafe子:
- そうね、じゃまずびず太さんに聞きに行こう。
<探偵びず太の事務所にて>
- Cafe子:
- びず太さん、ちょっと聞きたい事があるんだけど、って、また寝てるよ。
- Biz男:
- まったく、これでよう探偵事務所なんてやってられるな、おい、起きろ。
ドサッ(椅子から落ちる音)
- びず太:
- ん、なんだ、Biz男とCafe子か、せっかく良いところだったのに。
- Biz男:
- 何寝ぼけとるねん、それより聞きたい事があるんやけど。
- Cafe子:
- そうそう、Bluetoothって、何?なんか、リモコンみたいになるそうなんだけど。
- びず太:
- 何かと思えば、でもリモコンみたいって、いいところに気付いたね。
リモコンって、そばに持っていって、向けるだけで、簡単に使えるだろ。
別に線でつないだり、難しい設定をしなくとも。
- Cafe子:
- そうね、このあいだカラープリンタをつないだ時、苦労したし。
- Biz男:
- そうすると、そのBluetoothちゅうのは、パソコンのものなんか?
- びず太:
- そうじゃない、むしろパソコンでも使えると言った方がいいだろう。例えば
Cafe子ちゃんが持っているデジカメ、それををカラープリンタのそばに
持って行くだけで、簡単に写真を印刷できるようになるそうだ。
- Cafe子:
- へーそれは簡単でいいわね。でもどうやってつながっているの?
- Biz男:
- どうせ赤外線とちゃうか?ちょっと向きを変えるだけで切れちまう。
- びず太:
- 微弱な電波を使っているんだ。だいたい10cmから10m位までの距離で使えるんだ。
ま、簡単に言えば、そういう短い線をなくそうというために作られたんだな。
- Cafe子:
- それは便利でいいね。
- Biz男:
- でもどうせ、パソコンとか、そういう高い機械にしか使えんのやろ。最近
はやりの無線LANとかと変わらんやないか。
- びず太:
- そうじゃないんだ、Bluetoothの特徴は、組込むのが楽な点だ。例えば携帯電話に
組込んで、音声を飛ばしたり、場合によってはマウスやキーボードを線なしで
使うことも出来てしまう。
- Biz男:
- でも、そやったら隣の家から電話の内容が聞かれてしまうんじゃないんか?
- びず太:
- 大丈夫、ちゃんと、つないで良い相手を識別するようになっている。
- Cafe子:
- へー、とっても便利になりそうね。で、どんなものが売っているの。
- びず太:
- 残念ながらまだ規格が出たばかりで、商品はほとんどないんだ。これから、
各メーカーが色々工夫して、より便利になる商品を発売してくると思うね。
- Biz男:
- そうすると、あとはメーカ次第ちゅうことやな。
- Cafe子:
- そうやね。って、大阪弁移っちゃったじゃない。
- Biz男:
- まあ、ええやないか、ほな、またな。
- Cafe子:
- びず太さんありがとう、じゃあね。
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鎌田勝浩
kamada@kil.co.jp